わずか20mVで動作するDC-DCコンバータ
■リニアテクノロジー(現在アナログデバイセズ)の環境発電IC LTC3108をモジュール化しました。
■0.02Vの極僅かの電圧をマイコンなどの動作に必要な2.35V〜5V(約100倍)に昇圧します。搭載しているトランスはLTC3108のために開発した高巻数比・低DCRの超小型トランスです。
■市販のペルチェ素子は電流を流して冷却する素子ですが、逆に温度差を与えることで発電します。起電圧は0.5V以下と低すぎてまともに利用ができませんでしたが、リニアテクノロジーから専用ICが発売になり、手軽に数Vまで昇圧ができるようになりました。とはいっても電力はmWのレベルですのでLEDを連続で点灯させたりといった用途は厳しいです。
■定電圧出力になっていますから、マイコンを省電力モードで動かして定期的に温度などのデータを収集・記録したり、一時的に無線などで通信させるような用途に向いています。環境エネルギーを何に使うかはアイデア次第です。この電圧だとレモン電池のような化学反応によって生じるエネルギーを利用するなんてこともできるでしょう。
■本モジュールでペルチェ素子1枚(起電力0.5V)あるいは太陽電池1セル(起電力0.5V)に適合します。
■写真4枚目:手で暖める程度でも3端子メロディIC(約50μA)を鳴らすことができます。
●連続で出力できる電流は多くても1mA程度しかありませんので、消費電力を抑えないとマイコンは動きません。200mV動作で400μA程度ですので、マイコンを使うなら数10μAでないと厳しいです。短時間なら数倍の電流を流すことは可能です。
◆仕様
・入力電圧範囲:0.02V〜0.5V DC
・入力最大定格:0.6Vmax ※大変低い電圧で動作するため入力耐圧も低いです。
・出力電圧:
* 2.35V、3.3V、4.1V、5Vのうち1つをジャンパで選択
* 上記とは別に2.2V固定の安定化出力
・出力電流:
・約1.2mA(連続) ※入力0.5V時
・約40mA(1ms) ※1.5秒毎間欠 Cout=150μFを追加
・LTC3108のための1:100超小型昇圧トランス,LTC3108,コンデンサなどハンダ付け済みです。
・サイズ:13x21mm 厚さ:約5.5mm
・MADE IN JAPAN(日本製)
・製造ライン:鉛フリー, RoHS適合
※詳しくは下記説明書をご覧ください。
※4枚目はペルチェ素子、5枚目は太陽電池をつないだ実験例です。これらに掲載のペルチェ素子・太陽電池・オルゴール・放熱板・リード線などは商品に含まれません。市販のペルチェ素子をつないでお使いください。
https://www.analog.com/jp/products/ltc3108.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E9%9B%BB%E7%99%BA%E9%9B%BB (Wikipedia 熱電発電)
http://toragi.cqpub.co.jp/tabid/387/Default.aspx (LTC3108が掲載)
●データシート・ファイル (うまく表示されない場合は、右クリックしてファイルに保存してから開いてください)
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LTC3108モジュール説明書
(424kバイト) 2012年 09月 23日
LTC3108 データシート
(1,301kバイト) 2010年 04月 16日
DC-DCコンバータセレクションガイド
(7,354kバイト) 2023年 04月 19日
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