開発環境の準備(Windows編)

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 cygwinのインストール

 gccはUNIXの世界だけのものではなく、Windowsでも動作します。CygwinはWindowsでLinuxライクな環境を提供するものです。無料ですので誰でもダウンロードできます。
 

アクセスしたら、しぐなすアイコンアイコンをクリックします。setup.exeをダウンロードするように強制されますので、それをセーブして実行してください。
実行するとインターネットから、必要なファイルがダウンロードされインストールが続行するはずです。インターネット回線スピードによりますが、
数10分はかかると思ってください。次からはcygwinのインストールが完了したことを前提にします。

 クロス開発環境のインストール

Cygwin以外に必要なファイルは次の3つです。当サイトにおいてあります。

ダウンロードしたら、 C:\Cygwin\home\<現在ログインしているユーザ名>\ に置きます。Cygwinのインストール環境によっては多少ことなるかもしれません。現在ログインしているユーザ名が判らなければ次のログインシェルを起動すれば、プロンプトの近くにユーザ名が表示されることと思います。

適当にインストールするとデスクトップにCYGWINアイコンアイコンが出来上がるのでそれをダブルクリックします。そうすると、ログインシェル(bash)が起動します。この画面で環境をインストールしていきます。
 

ログインシェル 起動するとこのような画面になります。色は違うかもしれませんが動作に関係ありません。ここで ls<ENTER>と入力すると先ほどダウンロードした3つのファイルが表示されると思います。これからこのファイルを解凍してアセンブラ・コンパイラを作成します。


ファイルの解凍

$ tar zxvf binutils-2.11.2.tar.gz
$ tar zxvf gcc-2.95.2.tar.gz
$ tar zxvf newlib-1.9.0.tar.gz
上記のように入力するとファイルを解凍できます。

アセンブラ・リンカの作成

$ cd binutils-2.11.2
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8
$ make
$ make install
ここでPATHに/usr/local/h8/binを追加しなければなりません。
$ cat > ~/.bashrc
export PATH=/usr/local/h8/bin:$PATH
CTRL+D
$ exit    <-一度ログアウトしてもう一度ログインしてください。
<再ログイン後>
$ h8300-hms-as --version
GNU assembler 2.11.2
Copyright 2001 Free Software Foundation, Inc.
This program is free software; you may redistribute it under the terms of
the GNU General Public License.  This program has absolutely no warranty.
This assembler was configured for a target of `h8300-hms'.
このように表示さればOKです。次にgccコンパイラの作成します。

gccでH8tiny (H8/3664シリーズ) のプログラムを作成すると引数が正しく渡せない問題が生じます。それを修正するのがこのパッチです。

パッチをダウンしたら、gcc-2.95.2のディレクトリに置いておきます。
$ cd gcc-2.95.2
$ cat gcc-2.95.2-20011211.diff | patch -p1         <- h8tinyのパッチを当てる -p1はハイフン,ピー,いちです。Lではない。
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8 --with-newlib --with-headers=<dir>/newlib-1.9.0/newlib/libc/include
$ make LANGUAGES="c"
$ make LANGUAGES="c" install
<dir>にはnewlib-1.9.0を解凍したディレクトリをフルパスで入力します。例 /home/Administrator/
カレントディレクトリはpwdと入力すれば表示されます。

最後にnewlib(C言語ライブラリ)を構築します。これはgccよりコンパイルに時間がかかります。

C言語ライブラリの作成

$ cd newlib-1.9.0
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8
$ make
$ make install
おつかれさまでした。これで開発環境が整いました。試しにgccが動くか確かめてみます。
$ h8300-hms-gcc
h8300-hms-gcc: No input files
$
さぁ、準備ができました。

手元にLinuxとWindowsの両方があるなら、Linuxで環境を整えることをお勧めします。CygwinはあくまでWindowsでUNIXの環境を
エミュレートするためのものなので、スピードは非常に遅いです。また、どうしてもファイルシステムやツールなどの問題で、Linuxのように
スムーズにconfigureスクリプトが進まないこともあります。


 面倒な方へ
上記を呼んでこりゃ面倒なと思われた方はこちらを買ってインストールするだけで完了します。¥500円ですからたいした金額じゃないと思います。