ADM3260がLにドライブするのと、I2CデバイスがACKやデータ通信でLにドライブするのとではドライブ能力に違いがあるので、Lレベルの高さが複数存在しますが、問題はありません。(問題はないというよりも2段階ないとちゃんと動かない)
・黄色:I2C SCL, 水色:I2C SDA
ADM3260は2次側Lレベルを0.6〜0.9Vにドライブします。I2CスレーブデバイスはLレベルを0.5V以下にドライブしてくれれば、ADM3260は2次側からLにドライブされたことを検出し1次側に反映しLにドライブします。2次側を0Vにドライブしてしまうと、ラッチして永遠に1次2次ともLのままになって、Hに戻る手段がなくなってしまうため、このような仕組みになっています。この電圧レベルでもI2Cの規格内に収まっています。もし動かない場合は電圧レベルが逸脱していないか確認してみましょう。
1次側はVIL<0.3*VDD, VIH>0.7*VDDとなっていて、VOLは0.4V以下となっています。オープンドレインなのでVOHはありません。
それに対し2次側はVIL<0.5V, VIH>0.7V, VOL=0.6V〜0.9V,オープンドレインなのでVOHはなし、と微妙なスレッショルドになっています。
1次側はVDDの電圧によってスレッショルドが変動しますが、2次側は3.3V/5V電源に関係なく固定になっているので1.8V系には対応ができないと思われます。
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