gccはUNIXの世界だけのものではなく、Windowsでも動作します。CygwinはWindowsでLinuxライクな環境を提供するものです。無料ですので誰でもダウンロードできます。
Cygwin以外に必要なファイルは次の3つです。当サイトにおいてあります。
適当にインストールするとデスクトップにアイコンが出来上がるのでそれをダブルクリックします。そうすると、ログインシェル(bash)が起動します。この画面で環境をインストールしていきます。
起動するとこのような画面になります。色は違うかもしれませんが動作に関係ありません。ここで ls<ENTER>と入力すると先ほどダウンロードした3つのファイルが表示されると思います。これからこのファイルを解凍してアセンブラ・コンパイラを作成します。
ファイルの解凍
$ tar zxvf binutils-2.11.2.tar.gz上記のように入力するとファイルを解凍できます。
$ tar zxvf gcc-2.95.2.tar.gz
$ tar zxvf newlib-1.9.0.tar.gz
アセンブラ・リンカの作成
$ cd binutils-2.11.2ここでPATHに/usr/local/h8/binを追加しなければなりません。
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8
$ make
$ make install
$ cat > ~/.bashrcこのように表示さればOKです。次にgccコンパイラの作成します。
export PATH=/usr/local/h8/bin:$PATH
CTRL+D
$ exit <-一度ログアウトしてもう一度ログインしてください。
<再ログイン後>
$ h8300-hms-as --version
GNU assembler 2.11.2
Copyright 2001 Free Software Foundation, Inc.
This program is free software; you may redistribute it under the terms of
the GNU General Public License. This program has absolutely no warranty.
This assembler was configured for a target of `h8300-hms'.
gccでH8tiny (H8/3664シリーズ) のプログラムを作成すると引数が正しく渡せない問題が生じます。それを修正するのがこのパッチです。
パッチをダウンしたら、gcc-2.95.2のディレクトリに置いておきます。$ cd gcc-2.95.2<dir>にはnewlib-1.9.0を解凍したディレクトリをフルパスで入力します。例 /home/Administrator/
$ cat gcc-2.95.2-20011211.diff | patch -p1 <- h8tinyのパッチを当てる -p1はハイフン,ピー,いちです。Lではない。
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8 --with-newlib --with-headers=<dir>/newlib-1.9.0/newlib/libc/include
$ make LANGUAGES="c"
$ make LANGUAGES="c" install
最後にnewlib(C言語ライブラリ)を構築します。これはgccよりコンパイルに時間がかかります。
C言語ライブラリの作成
$ cd newlib-1.9.0おつかれさまでした。これで開発環境が整いました。試しにgccが動くか確かめてみます。
$ mkdir build
$ cd build
$ ../configure --target=h8300-hms --prefix=/usr/local/h8
$ make
$ make install
$ h8300-hms-gccさぁ、準備ができました。
h8300-hms-gcc: No input files
$